虚子探訪(33) 行水の女

【 虚子探訪(33)】

 

「蚊遣火や縁に腰かけ話し去る」

 

明治38年7月28日。癖三郎、松浜と共に。

あの人は、蚊遣火を焚いた縁側に腰かけよもやま話をして去っていった。

 

「行水の女にほれる烏かな」

 

明治38年。行水をする女を見ているカラス、別嬪さんに惚れちまったかい。