句集『稲津』(49)古時計

【句集『稲津』(49)】

永き日やときをり止まる古時計


前に勤務していた会社の事務所には、骨董品の掛時計が現役で動いていたが、時々止まった。下についている振り子が揺れて時を刻むのは、なかなかいいものである。


登校の道に一列黄水仙


通勤で車わ走らせる県道は、小学生が学校へ登校する道でもある。春には道に一列に水仙が花開く。水仙の黄色の花を眺めて学校へ通うという、田舎暮らしの贅沢さ。