句集『稲津』(155)プラタナス

【句集『稲津』(155)】

黄落の枝ごと切られプラタナス


街路樹の落葉が片付けられる頃、プラタナスは枝ごと切られて剪定されていた。葉が落ちた裸木は寒々として、厳しい冬の到来を予感させる。


顔の皺あきらかにして冬日


顔の皺がはっきり目立つような歳になった。冬の天気のよい日には、より皺がよく見える。皺の数は人生の経験の堆積、恥ずかしく思うようなものではない。