切れ字は一句に一つか

NHK俳句の質問コーナーで出された「切れ字を二つ使ってはいけないのでしょうか」に対する長嶋有の文章を面白く読んだ。

「切れ字を二つ使ってはいけないのでしょうか」と質問せずに、やってみたらいいじゃん、と。なぜ可否を他人に問うんだろう。切れ字を二つ使った句作にたくさんトライして、人に評価を仰いで、反応を見て、実感すればいいじゃないか。

俳句は自由。五七五定型詩であるが、自由律の俳句も存在する。季語を入れることになっているが、無季の俳句も成立する。作者が、これしかないと表現したものが重要なのだ。


降る雪や明治は遠くなりにけり


中村草田男の句。