句集『稲津』(91)神主

【句集『稲津』(91)】

木屑入れ焚火ふたたび炎あげ


焚火する光景も少なくなった。「焚火だ、焚火だ」と歌った時代は昔のことになりつつある。木屑を放り込み火の勢いがよみがえると興奮する。


神主の礼深々と年明くる


地元の八幡神社の新年の祭礼に区長として参列。底冷えのする神殿で、神主が神事を催行する。拝礼する神主の姿に、新年の淑気が充ちる。