句集『稲津』(119)大寒波

【句集『稲津』(119)】

「永日 2018」に移ります。

年新た犬舎を揺らし吼える声


トイプードルを家飼いしていた。新年早々に、今にある犬舎に前足をかけて、しきりに吼える声が聞こえる。やってきた新年に吼えたのかもしれない。


大寒波轍つきたる白き道


寒冷前線が停滞し、厳しい寒さが続く。雪の降った道路には、自動車の通った跡が何本もついている。白くなった道が、足跡をつけるのを待っている。