句集『稲津』(129)馬酔木

【句集『稲津』(129)】

馬酔木咲く花房揺れて風の中


庭に馬酔木が植えてある。毎年花が咲き楽しませてくれる。馬酔木といえば水原秋桜子を思い出す。秋桜子の虚子への叛旗なくして現代俳句の広がりは無かった。


知らぬまの開花宣言チューリップ


チューリップは知らないうちに、あの大きな花を咲かせている。桜のように開花宣言があるわけではない。咲くときがくれば、花開く。