文学の衰退

本屋へ行って思うのは、最近めっきり文学書の占める面積が減っていること。

売れないのだろう。本自体の出版点数は多いが、文学全集が売れたのは、はるか昔のことになってしまった。小説家が文豪などと呼ばれたのも三島由紀夫ぐらいまで。文学と呼ばれたものも、今世紀の半ばには、背景となる生活様式が代わってしまって、分からない異世界となってしまうのではないか。スマホ世代に携帯電話がなかった世界や、コンビニが無かったころを想像しろと言っても難しいだろう。文学などと言ってみても、誰もありがたがらないのが現代。そもそも小説家がそんな偉い人なのかははなはだ疑問。

 

濃やかに弥生の雲の流れけり

 

夏目漱石の句。