句集『稲津』(120)劇団員

【句集『稲津』(120)】

古暦劇団員でありし頃


大学生時代、学生劇団『新生』に入り4年間芝居漬けの日々を送った。アルバイトも舞台美術の会社で装置製作や劇場に出入りした。四畳半の下宿は劇団員のたまり場となった。


冬の夜一番星の遠く見ゆ


冬は日が短いので夜になるのが早い。日が暮れ暗くなっていく夜空の遥か向こうに一番星が出て確かな光を放っている。星を見ながら家路を急ぐ。