2021-04-10 句集『稲津』(76)幣辛夷 【句集『稲津』(76)】未来とは常に前方幣辛夷 未来は常に前方にあるもの、後方にはない。後ろには、過去しかない。地元には 幣辛夷の自生地が幾つかあって、花を見ることができる。 花虻の羽ばたきの音だけがある 虻の飛ぶ音がするが姿は見えない。花の中に潜り込んでいるのだ。のどかな春の昼、花から花へ虻が移動していく。花に集まるのは蝶だけではない。