2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

竹村翠苑『句集 豊かなる人生』

『俳句』2月号で西村麒麟が、本句集を紹介していたので、99歳の詠む俳句はどんなだろうと購入。医者の診察待ち時間に読んだが面白い。農業に従事した人の人生が彷彿と句集から伝わってくる。作者は長野県大町市在住。松本市から北上して白馬スキー場へ行く手…

句集『稲津』(20)みずすまし

【句集『稲津』(20)】果てもなき空一面をみずすまし 水田に青空が映っている。その上をみずすましがスイスイと泳いでいく。まるで空を飛んでいるかのように。『俳句』2014年11月号に選者出口善子で佳作入選。 ほやらあの故郷なまり葱坊主 地元の瑞浪市でJR…

Ale Ale Ale(あれ あれ あれ)

友達が動画を送ってくれた。森山良子が歌っている『Ale Ale Ale』という歌。動画を見て笑った、笑った。森山良子も体験を歌ってるんだろうけど、いやあ歌にして踊って、ナイスです。検索すればYouTubeで見られます。 あれあれと指示代名詞年の暮

句集『稲津』(19)若緑

【句集『稲津』(19)】若緑万の矛先天を突く 「若緑」は松の新芽。各枝にびっしりと芽吹いた新芽が空へ向かって屹立する光景は壮観。若緑の言葉も爽やかで好きだ。 髪染めし無敵の娘風光る 高校を卒業した娘が、髪の毛を茶色に染めた。やりたいことをやって…

GENKYO横尾忠則

愛知県美術館で、1月15日から4月11日まで「GENKYO横尾忠則」展が開催中。副題が「原郷から幻郷へ、そして現況は?」。 80歳を過ぎても旺盛な活動を展開する横尾忠則のエネルギーにクラクラしてしまう。 そしてかなりの猫好きということもわかった。しかし、こ…

句集『稲津』(18)芝桜

【句集『稲津』(18)】芝桜境界線を無きものに 春は桜の季節だが、ソメイヨシノなどの立木の桜だけでなく、地をおおうように咲く芝桜も眼を楽しませてくれる。繁殖していく芝桜には、人間の都合で決めた地面の境界など関係無い。 押入れに五月人形眠りけり …

『あの素晴らしい愛をもう一度』

北山修の『あの素晴らしい愛をもう一度』が、1971年に発表されてから50年になるとの新聞記事を読んだ。記事になるぐらいだから、今も歌い継がれているのだろう。当時大ヒットして、よく歌った。サビの「あの素晴らしい愛をもう一度」との繰り返しにエクスタ…

句集『稲津』(17)桜エビ

【句集『稲津』(17)】桜エビ太平洋をつれて来し 静岡県から送ってきた生の桜エビを見て詠んだ句。太平洋の波音、潮の香りが、海無し県に住む私の家にも、桜エビと一緒にやって来た。桜エビが美味であったことは、言うまでもない。 つくしんぼ本質なんて言…

『名句の学び方』岸本葉子・岸本尚毅

書店に並んだ岸本葉子と岸本尚毅のダブル岸本の共著『NHK俳句 あるあるお悩み相談室「名句の学び方」』を購入。俳句の初心者向けのガイダンス本だが、岸本尚毅ファンとしては、岸本尚毅の名前があれば買ってしまうのである。岸本葉子の俳句本も初心者の仲間…

句集『稲津』(16)巣立鳥

【句集『稲津』(16)】巣立鳥さえぎるものは空になし 長女の大学卒業を祝って送った句。長女は東京で就職して一人暮らしをしていたが、地元にUターンして再就職した。自分で進学先も仕事も決めて生きている。空はどこまでも広い、どこへ行くも自由。 苺の実…

おでん

寒い日は、やっぱり温かい食べ物がいい。スーパーで売っているおでんセットに、芽キャベツ、牛スジ、タコ天など適当に放り込み、グツグツと煮込む。晩酌のすすむはいいが、腹の出具合が気になる今日この頃。おいしく食べることができるのは、幸せということ…

句集『稲津』(15)卒業写真

【句集『稲津』(15)】霞立ち天のぼりゆく春の水 春に雨が降った翌日は、太陽の光を浴びて水蒸気となって空へ昇ってゆく。霞がかった白い世界が出現する。自然界の温度差が原因なのだが、水が循環している地球の神秘を感じる。 かしこまり卒業写真の人になる…

初午大祭

地元稲荷神社の月参講の当番なので参拝して祈祷を受ける。来月は初午大祭なのだが、新型コロナウイルスの感染防止で神事のみに大幅自粛しての開催となると報告された。各地で祭りは、中止ないしは大幅自粛になっている。やむを得ない対応ではあるが、淋しい…

句集『稲津』(14)受験生

【句集『稲津』(14)】どの枝も満員御礼梅の花 「満員御礼」は、本場所の大相撲興行において入場者が一定の人数に達した時に出す表示。転じて催事会場や、飲食店などで人が一杯の状態を満員御礼と言うようになった。満開の梅の花を、満員御礼と見立てて詠ん…

住宅ローンの死角

隣家の息子が新居を建設中。住宅は人生最大の買物だから、購入はそれなりの勇気と決断がいる。自分が家を建てた時のことを振り返りそう思う。 一般的に住宅取得する場合、住宅取得控除の適用を受けるために住宅ローンを使う。家賃並の返済額が住宅会社のセー…

句集『稲津』(13)浜千鳥

【句集『稲津』(13)】 立春の駅を小走り浜千鳥 出張で山口県に行った時に駅のホームで電車を待っていると、足早にかけていく浜千鳥を目撃。小鳥が二本足でトコトコ歩き回るその姿は愛らしい。立春の長閑な風景。 梅が枝まろき蕾のひしめける 万葉集の頃、…

サイゼリヤ

今日の昼食はサイゼリヤで。ランチメニューは主食にサラダ、スープがついて500円。素晴らしいお値段。ほうれん草のスパゲッティを注文する。注文したらかける海苔がないと言われる。コロナで客数が読み切れないので材料仕入れも大変だろうな。ハンバーグやビ…

句集『稲津』(12)雪だるま

【句集『稲津』(12)】 雪だるま面目なくし溶けにけり 「面目」の意味は、世間での立場、世間からの評価や名誉。立場を保ったり、立場を失ったりする状況で「面目」が使用される。古くから使用される言葉であり、顔、顔の様子を意味する。雪だるまが「面目…

自作アニメーション

https://t.co/CqPRmqwv9r?amp=1次女がアニメーションを自作してTikTokにアップした。内容は少女が歩いて横切るだけなのだが、個人でアニメーションが製作できる時代になったのだとビックリ。どうやって作るのかしらないが、技術の進歩はすごいね。昔は、ノー…

句集『稲津』(11)酒蒸し

【句集『稲津』(11)】 酒蒸しの浅蜊次々口を割る 酒蒸しをしている浅蜊が火の熱により、閉じていた蓋を開けて実を晒す様子を、「口を割る」で「自白する」とかけた機知の句。2014年6月「俳句」に投句して佳作入選した。選者は嶋田麻紀。 指入れし蜜柑の底…

節分 2021年

2021年の節分は、124年ぶりに2月2日になった。これからは暫く4年ごとに2日が節分となる。国立天文台暦計算室によると、節分は季節を分けるという意味の雑節で、本来は各季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の前日それぞれを指す。いまでいう『節分』は…

句集『稲津』(10)納豆と味噌汁

【句集『稲津』(10)】 太陽光パネル冬日は地に未達 電力自由化で太陽光発電がブームとなり、空き地に太陽光パネルが並べられた。家の近所でも竹薮を切り開いて太陽光発電に参入した人がいて、見晴らしがよくなった。黒い太陽光パネルが光を吸収して大地ま…

緊急事態宣言 延長

緊急事態宣言の1か月延長が本日決定されるとのこと。医療体制を守るためにはやむを得ないだろう。コロナ対策で日常生活は変わりつつある。県知事選挙では、投票するのに一人一人に手袋を配布していた。投票の筆記用具からの感染を防ぐためとのことである。葬…

句集『稲津』(9)鏡餅

【句集『稲津』(9)】 2014年「緑蔭」より。 お正月子供の増える田舎かな 少子化が進み子供がいない。地元の小学校も2クラス編成が難しいと聞く。数年前に隣町の小学校と合併したが、市内各地区同じような状況にある。田舎が労働力の供給源だったのは昔話に…

山口百恵・伝説のコンサート

1月29日にNHKが、山口百恵の武道館ラストコンサートを放送した。実に40年ぶりに山口百恵を見た。懐かしいことも懐かしいが、圧倒的な存在感のある歌手だったと思う。山口百恵は1959年生まれだが早生まれなので同学年。スター誕生で芸能界入りし、花の中三ト…

句集『稲津』(8)年用意

【句集『稲津』(8)】 黄ばみたる障子もかへむ年用意 年末には家中の大掃除をする。一年の埃を取り除いて、気持ちよく新年を迎えたい。きっかけがないと家の掃除や片づけはなかなかできない。いつかやろうと思いながら、気づいたら12月というのがパターン。…